入社後の教育が重要?新卒社員に指導すべき内容や注意点を詳しく紹介!

人事部の仕事はただ人材を獲得するだけではなく、入社後の指導や研修などの教育も業務の一貫です。

企業によって人事部の中でも「採用」と「育成」に分けていることがありますが、就活生とやり取りをする際に入社後の教育について答えられなければ信頼を失いかねません。

そのため、採用のみ担当する方でも、入社後の教育について把握しておくのは必要不可欠といえるでしょう。

この記事では、新卒社員が入社してからの教育でどのような事を指導すべきかについて、詳しく紹介しています。

企業の人事部に属している方は、ぜひ参考にしてみてください。

新卒社員に指導すべき内容とは

まずは、新卒社員が入社してからどのような指導をすべきかについて紹介します。

基本的なビジネスマナー

新卒社員にまず指導すべきは「ビジネスマナー」です。

アルバイトとして社会に出て働いていた新卒社員はいますが、アルバイトと正社員では仕事の責任が異なるだけでなく、社外との関りが増えます。

やり取りをする中で万が一社外の方へ失礼な言動や行動をしてしまったり、基本的なビジネスマナーを守れなかったりした場合、会社としての信頼を失いかねません。

そのため、新卒社員に対してのビジネスマナー研修は必須とも言えるでしょう。

企業の理念や目指しているビジョン

新卒社員はそれぞれ育ってきた環境の違いから、さまざまな考えや価値観を持って入社してきます。

社内にさまざまな考え方を持った社員がいるのは当然と言えますが、業務をするうえで目指す目的やビジョンが異なると、会社が求めている成果が出にくいです。

また、会社の理念やビジョンを共有しておくことで、社員が業務をするうえで何が正解か分からなくなった際の判断基準にしやすくなるというメリットもあります。

社内の規則

企業ごとに就業規則や社内独自のルールが設けられています。

新卒社員が入社後に懸念している要因の1つとして挙げられのが、独自のルールに慣れるかという点です。

新卒社員が少しでも社内の雰囲気やルールに慣れるためにも、入社後の研修で指導しておくといいでしょう。

商品関係の知識

新卒社員が正式に配属されてから業務を行うには、自社で扱っている商品やサービスに関しての知識を身に付ける必要があります。

新卒社員はある程度、自社の商品やサービスについて把握したうえで入社してきますが、そのうえでも把握しきれていないことの方が多いです。

また、独学で誤った認識のままにしないためにも、自社の商品やサービスについて研修をすると良いでしょう。

業務内容や専門知識

業務を取り組む上では商品に関する知識だけでなく、業務の一連の流れや手法を把握する必要があり、正式に配属されて1から指導するのでは現場への負担が大きくなり、生産性が落ちてしまいます。

そのため、入社後の研修時から業務の流れやコツについて指導しておくと良いでしょう。

また、配属後は1人のプロとして社会に出て就業するため、専門的な知識は欠かせません。

特に接客業や外部の顧客と接する職業の場合、専門的な知識があるかないかでは信頼関係に大きな影響を与えます。

しかし、全ての知識を研修だけで指導するのは困難なため、代表的な知識の指導やどのような知識を身に付けるべきか、どのように勉強すれば良いのかを伝えておくことをおすすめします。

今後の流れ

新卒社員は入社してからさまざまな不安を抱えており、今後自分はどのような流れで就業していくのかという点にも大きな不安を抱えています。

また、正式に配属となる時期などを伝えておくことで、配属される期間までに教えられたことを覚えなければいけないという意識が高まりやすくなるでしょう。

そのため、研修を始める際ははじめに今後の流れについて伝えておくのが効果的です。

新卒社員の指導で注意すべき点とは

新卒社員の女性

続いては、新卒社員を指導する際に注意すべきことについて紹介します。

新卒社員は指導する際には既存社員を指導する時とは異なり、いくつか注意すべき点があります。

主な例は以下の通りです。

知らない・できないが当たり前

新卒社員は正社員として社会に出るのは初めてであり、右も左も分からず「知らない」「できない」が当たり前です。

不安でいっぱいの状態で「この程度のことも知らないのか(できないのか)」といった考え方で指導をしてしまうと、自信を喪失したり、自ら質問することに億劫になってしまったりしかねません。

そのため、新卒へ指導する時は基本的なビジネスマナーや業界の知識について1から教えるという認識で指導しましょう。

考え方や価値観の違いがある

新卒社員はそれぞれ育ってきた環境が違うため、考え方や価値観が違って当たり前です。

そのため、入社した時点で完全に自社の考えにマッチしているとは限りません。

考え方や価値観は研修や現場での業務を通して少しずつ育んでいくものであるため、決して考え方が違っていても否定はしないように気を付けましょう。

面接時の印象と違う点もある

就職活動をしている時は誰もが企業からの印象を良くするために試行錯誤しているため、面接時と入社時で雰囲気や態度に違いが出ることも少なくありません。

中には「面接の時はこんなに態度が悪くなかった」という新卒社員もいるでしょう。

特に新卒社員は社会人としての日が浅く、精神的にも未熟な人が多いです。

そのため、社内での考え方や価値観の指導を行い、新卒社員を人として成長させるような指導を心がけましょう。

向上心の無い社員もいる

新卒社員の中には「昇格したい」「社内で1番活躍したい」という高い意識を持って入社する人もいますが、反対に向上心の無い社員もいます。

また、中には気合と根性論が合わず、論理的で明確な根拠が無ければ納得できない人もいるでしょう。

社員ごとに考え方や価値観が違うことを考慮したうえで、社員ごとに合った指導を意識することをおすすめします。

再現性のある教育で将来の戦力を育てよう

今回は新卒社員が入社後に研修で指導すべき内容について紹介しました。

新卒社員への指導を行う際は、新卒社員の価値観や能力を把握したうえで適切な指導が必要です。

無理に自社の価値観を押し付けるだけでは、新卒社員の不信感や不満に繋がりかねないため注意しましょう。