実はNG発言?起業を考えている新卒を採用するデメリットとは

就活生のなかには、一定期間企業で就業した後に起業を目指している方がいます。起業を目指すだけの人材を採用することで、企業にとって大きなメリットだと思われがちですが、デメリットも伴います。

そこで本記事では、将来起業を目指している就活生を採用する際のメリット・デメリットについて、詳しく紹介していきます。

起業を目指す就活生を採用する際のメリットとは

起業を目指すような就活生を採用する際の主なメリットは以下の通りです。

就業意欲が高い

起業を目指している就活生の特徴として挙げられるのが、就業意欲の高さです。将来的な起業を目指しているため、企業に入社することをゴールとしておらず、入社してから多くのことを学ぼうとします。そのため、周りの社員よりも就業への意欲が高く、成果を発揮しやすくなるのです。

組織成長に貢献しやすい

起業をして従業員を雇うには、マネジメントのスキルが必要になります。そのため、昇格や役職に就き、一般職では学べないようなスキルやノウハウの会得を目的としているケースが多いです。

意欲の高い人材が役職に就くことで、企業の組織成長に影響を与え、企業の成長にもつながります

周りの社員に影響を与えやすい

職場で意識の高い人材がいることで、周りの社員も触発され、職場が活気づきやすくなります。周りに影響を与えられるような人材がいることで、企業にとっても大きなメリットになるでしょう。

起業を目指す就活生を採用する際のデメリットとは

メリットに対して、主なデメリットは以下のようなことが挙げられます。

長期就業の可能性が低い

将来的に起業を目指している人材の主なデメリットは、長期就業の可能性が低いという点です。

起業を目指している人材は、入社した企業で知識やスキルを身に付けて実績を出し、起業できるだけの自信を身に付けることを目的としているケースが多いでしょう。そのため、自身の目的を達成した際に退職をして起業してしまうため、長期で就業する可能性が低いといえるのです。

自社のノウハウを活かされる

自社の人材が起業をした場合、同業種で起業し、企業で学んだノウハウを活かすケースがほとんどです。なかには「競業避止義務」を設けており、退職後に特定の期間は同業種での転職や起業を禁止している企業もあります。

しかし、法律上、労働者には「職業選択の自由」が定められていることから、競業避止義務が有効とされる要件は限られてしまいます。そのため、多くの方が起業で学んだ知識やスキルを活かし、起業しているというのが現実でしょう。

優秀な人材の穴ができる

先述したように、将来起業を目指している就活生を採用することで、企業にとってはさまざまなメリットがあります。そのため、優秀な人材が抜けてしまうことは企業にとって直接的な損失になってしまうのです。

起業を目指して入社した就活生が長期就業するパターンとは

入社時には起業を目指していた人材でも、必ずしも起業のために退職するとは限りません。なかには、退職をせずに長期で就業する人材もいるのです。

主なパターンとしては以下の2つが挙げられます。

職場にやりがいを感じる

1つ目のパターンは、職場での自身の立ち位置や仕事内容にやりがいを感じるパターンです。

自身が成果を出していく中で仕事内容にやりがいを感じたり、与えられた役職やポジションに満足したりするケースが挙げられます。現状の職場に満足することで、起業への意欲が薄れていき、結果として企業に長期で貢献するというケースもあるのです。

起業の難しさを理解する

2つ目のパターンは、難易度の高さを理解して起業自体を諦めるというパターンです。

企業で社員として働いていく中でなかなか成果につながらないケースや、役職に就いたことで起業に対するハードルの高さを実感するケースが挙げられます。

優秀な人材を採用して企業成長へ

今回は、入社前に将来的な起業を考えている人材を採用する際のメリットやデメリットについて解説しました。

企業からすれば、少しでも優秀な人材を採用したいというところが本音でしょう。しかし、起業を目指す人材の場合、採用することで将来的な手メリットも生じることもあるため、事前に把握しておく必要があります。

しかし、必ずしも起業のために退職するわけではないため、入社後、いかに仕事や職場への満足感を与えるかが重要になります。

もし今後の新卒採用において、将来起業を考えている就活生に出会った場合、メリットやデメリットを把握したうえでの採用をするといいでしょう。